人間の記憶力は完璧ではないので、忘れることもよくありますが、そ特に私は、忘れる力が強いようです。
それはそのことについて、あまりに意識していないから。
関心のないことは、結局そのうち忘れる、ということもよくあるようです。
実際あんなに大きな地震があって、大変だ!と大騒ぎした日本ですが、かれこれ2カ月が過ぎ、特にこの震災で直接被害がなかった人は、きっと何事もなかったように、普通どおりに暮らしていることでしょう。
あれほど震災直後は、義援金を送ろう、次の余震に備えよう、といった感じで、さまざまなことを考え、実際に行動を起こしたにもかかわらず、「のど元過ぎれば、暑さ忘れる」のようになっている人も、きっと少なくはないと思います。(まさに自分を含めての話です。)
でも実際に大きな被害にあわれた方々は、今なお、震災の影響は続いています。
人間はどうしても忘れる生き物なので、常に意識し続けていなくては、震災も、地震もまた少しずつ忘れていくかもしれません。
でもまだまだ助けの必要な人は多く、復興するまでは、その援助を続けていかなくてはいけないことでしょう。
日本人が、自分はたいして関係なかったからという理由で、震災に対してどんどん無関心になっていくことは、悲しいことです。
一方で、被災された方の悲しみや、つらさは、できることであれば、早く忘れてほしいもの。
嫌なことの記憶は、できるのであれば、できるだけ忘れてしまった方がいい、と私は思います。
人間の「忘れる」という力は、いいようにも悪いようにも使うことができるのでしょう。
私の「忘れる」という力は、もはや自分をコントロールするための能力にも近くなってきていますし、都合よく忘れるようにもしています。
でも今回の震災でおきたさまざまなことは、常に忘れないように、せめて東北が復興するまで、なにかと思いだすように、がんばろうと思います。